2010年6月21日月曜日

鯛の鯛

きんきの鯛の鯛
 子供の頃、鯛のおきすき(昆布の出汁で白菜、白ねぎ、しいたけなど野菜と炊いた鍋物のこと)のときに必ず食卓の話題になった「鯛の鯛」。くるりと目らしき形に穴のあいた魚の形をした骨が出てくるとワクワクしたものや。(骨にワクワクするのもちょっと変わってるかな。。)
「鯛に鯛の鯛があるのやったら、ほかの魚にもあるのかな・・。」子供の疑問に一家で興味を持って、母はいろんな魚を買うきてくれて、あらゆる魚の鯛の鯛を集めはじめた。鯵、鯖、鰯、秋刀魚、、、。ラベルを付けて標本箱に並べてずいぶん盛り上がった。
 それで、魚を食べてるとつい胸鰭(むなびれ)の骨を取り出してみとうなる。
鮮度のええ きんきのアラを甘辛に煮付けた夕飯時、久しぶりに取り出してみた。
きんきの鯛の鯛。頭頂部分の曲線は、きんきの頭の曲線にどこかしら似てるかな。
 家庭での魚離れが言われてるこの頃、こうして親しんでみるのもええかもしれへん。

 鯛の鯛は、鯛中の鯛言うて、「めでたい鯛の中にめでたい形」と、江戸の頃から縁起物として喜ばれていたのやそう。