2010年6月23日水曜日

庭の袖垣

何年ぶりの新調?

物心ついたときにはもうここにあった。ワラビ縄が切れてきたと締めなおしをしたり、風化しはじめた部分にくろもじを足したりと先代が修繕してるのを傍で見てたお陰で、専門的な固有名詞も身近な言葉としておつむ(頭のこと)の中の引き出しに納まってる。その古い袖垣が引退した。半世紀以上ご苦労さん。。
 竹、萩、、幾種類かある袖垣の素材のなかでも、くろもじは贅沢な素材。垣の足元から曲線を描きながら形にするのには長い枝が多量に要るのでそれだけでも大変なのやそう。材料をそろえるだけでも苦心していただいたことが窺えるのや。同んじ新しいするのやったら、これから先何十年も持つ、昔ながらの気概を受け継いだ垣にしてほしい。軒の簾や、筧やら、いつもお世話になってる竹平さん、そんな願いを聞き入れていただけてありがたいこと。
 すっきりと剪定の終わった庭先に枝の真新しい切り口も清々しい、くろもじの袖垣が光ってる。