2013年11月30日土曜日

11月の親子会

いもぼう
京都の冬野菜「えびいも」を干した棒鱈といっしょに炊く「いもぼう」。親子会の題材としては、かなりハードルの高い内容やったけれど、2組の親子に参加してもらえた。用意した材料は、「京いも」とも呼ばれてる京都産の「えびいも」。しっかりとして、形も整うた立派なお芋の皮をピーラーを使うて剥くとこから炊き上がるところまで、じっくりと観察しながら作っていった。
途中、昆布の出汁、棒鱈の味、削り節の香りが付いて、味わいが変化していく経過を、子どもの舌は機敏に感じるようで、発する言葉のひとこと、ひとことの的確さには感心した。
土鍋のなかの冬のご馳走は、鱈の身、お芋は無論のこと、出し昆布、そして煮汁まで、きれいに空っぽに親子のお腹に入ってしもた。
「あー、美味しかった!!」何により嬉しい一言が子どもたちから聞けてよかった、よかった。。


2013年11月24日日曜日

太子山の年中歳時

お火焚き
 お火焚きは、ご本尊のたいっさん(聖徳太子像)の収められてるお蔵の前にお町内の人たちが集まって護摩木を焚いてお参りをする年中行事。仕事をするにも、食するのにも「火」は欠せへんもので、扱いを誤ればすべてを失うてしまう怖さも持ち合わせてる。「火」への恐れ、「火」への感謝。今の時代、その気持ちを持ち続けることはなかなか難しい。こんなふうにして続いてるお町内の年中歳時が、これからも受け継がれていきますように。。
お蔵の前で焚かれる護摩木は、お町内の家々から集まってきたもの。
護摩木には、家内安全、無病息災、そして家族の名前を書くのが慣わしです。
お参りを終えた後は、お供えしていたみかんやお芋をこの焚き火で焼きながら
火を囲んでしばし歓談を楽しみます。
(焼きみかんは風邪封じのおまじないと言われています。)
半紙に包まれたまだ温かいこのお下がりは
お火焚き饅頭、柚子の香りのおこしといっしょに家々配られます。
 

2013年11月21日木曜日

会津から届いた

冬の便り
西山に雪が3回降って、まもなく里にも降りてくるでしょう。

朝、福島のSさんから初冬を迎えた会津の写真が届いた。
裏磐梯山に雪が積もってる。
いつも、美しい写真をいただいたら、ええなぁ、行きたいなぁ、と母とため息。
京都も今朝はキュッと冷えて、お蔵からストーブ(5台)を全部出してきた。

2013年11月19日火曜日

お茄子畑を訪ねて

嵯峨 大覚寺
 すっきと晴れた日曜日は、久々に大覚寺へ出かける。ときどき買い物に立ち寄ってる地元野菜販売テントで顔なじみになったHさんに、収穫期を終えたお茄子の木を分けてもらえることになり、畑を訪ねるのが目的。大覚寺のバスターミナル、お土産店の横道を歩いてきてもろたらその辺の畑に居ますので、とのこと。市バスを降り立ったら、観光客でいっぱい。どこに畑が?とキョロキョロしてたら、茶色い毛糸の三角帽子に長靴姿のHさんが手をふりながら歩いて迎えに来てくださる。
 観光名所のすぐ傍で、田畑、竹林を守って生計を立てる嵯峨野の住人が、こんなふうにして居られるのや。新しい建てられた住宅に追いやられて、田畑はなんか窮屈そう。こんな長閑な風景が、整然と広がる嵯峨野がもしも蘇ったら素敵やのにな。と、ふと思うた。
 
お茄子の木は、再来週に家まで届けていただくことになった。
今年は例年よりも多いめに祖母のおつけもん(漬物)「ひゃくいち」を漬ける予定。これで、必要なお茄子の葉っぱを確保することができた。


 目的の用をすませた後は、久しぶりの嵯峨を歩いた。途中、久しぶりに、落柿舎近くの厭離庵、小倉池傍の喫茶アイトワへも立ち寄ってみることにしたら、ご住職手製の「たくわん」をいただいたり、お庭で熟してる「くぼ柿」を高枝バサミで切ってもろたりと、思いがけずお土産つきの嬉しい再会が待ってた。
 それにしても、渡月橋、嵐山駅周辺の雑踏はすごい。人ごみを掻き分け嵐電の切符を買うて、いそいそと帰路についた。



 





2013年11月14日木曜日

お火焚き

護摩木 
 今年、わが家は一組の組長。家人の名、家内安全、無病息災など祈願の文字を書いた護摩木が集まってきた。毎年、この護摩木がお町内から回ってくると、あぁ、また冬がくる、今年も終盤にさしかかってきたのやな、と思う。
 町なかのお饅屋はんの店頭にも、「お火焚き饅頭」て書いた長方形の大きな張り紙が下るようになる。じょうよ(上用、正式には薯蕷と書く)の紅白のお饅は、楕円形でその真ん中に火災宝珠の焼印がジュッ!と押してある。
 お火焚きは、京都に冬を告げる風物詩。