2014年1月5日日曜日

1月12日(日) 笙と笛を聴く会

演奏会のプログラム

 初めて田島和枝さんの笙の音を聴いたのは2000年の秋、わが家の店の間で行われたスイス人主催の「静寂」というタイトルのパフォーマンスやった。息を吹き込むたび、その湿気を乾かすのに炭火が要ると聞いて、手あぶりに炭を熾して用意した。炭火の温もりは、楽器を温めるのにちょうど良いとのこと。とても喜んでいただいたことがご縁になって、その後、吉田山での茶会での再会もあって、お友達の笛の奏者雲龍さんと毎年、演奏会をしていただいてる。

 何度聴いても、心静まる美しい天上の音色は心地いい。一年の締めくくりにと、12月初旬に続けて3回開催してきたのが、スケジュール調整など諸事情もあり、4回目は新春に開催することになった。季節は同じ冬やけれど、注連飾りのある新年のあらたまった佇まいのなかで聴く音は、どんなふうに響くのやろう。お茶に添える菓子、お正月らしいお菓子もただいま考案中。。


長野の雲龍さんから、当日のプログラムが届く。

☆音 寿 香具之笛 雲龍

 おとほぎ・・森羅万象すべてにこの日を感謝し、永久の幸を願います。

 
☆雙調調子 笙 田島和枝

 そうじょうのちょうし・・調子は、前奏曲として奏され、場を調える響き。雙調は、春、東、青、草木な     どと対応しています。明るく澄み渡る音色で、平和な世界を連想します。
☆いぶき 息吹之笛、空之笛  雲龍

 いぶき・・一昨年から創り始めた陶器の笛『息吹之笛・いぶきのふえ』。
 雲龍の原点ともいえる一つ穴の笛は、天地を結び、空之笛(熊野の檜)により、この場に新たな氣を繋ぎ、吹かせて頂きます。
 
☆瑠璃光 ガラスの笛  雲龍、笙  田島和枝
  
 るりこう・・東方に輝く浄瑠璃浄土のはじまりの光につつまれて、心穏やかに泰平の祈りを捧げます。
 
☆悠久 北印度之笛 雲龍
 
  ゆうきゅう・・太陽は輝き、地球は自転して、生きとし生ける全ての命が響きあい、西方の光にかさなりあう。
 
☆滄海 竽(う)田島和枝、蜻蛉之笛  雲龍

 うみ・・竿は、笙と同じく、3000年以上前から、演奏されてきました。古代の齋の国の宣王が竿を好み、演奏者を何百人も集めた伝説があります。日本 にも笙と同じ奈良時代に伝えられましたが、すっかり伝承が絶え、正倉院に保存されるだけになってしまいました。近年、復元され、竿のやわらかい 音色が、聴けるようになりました。笙は、天界へ立ち上る様な印象ですが、竿は、深い海にゆったり遊ぶような感じがします。この曲は宮田  まゆみ 師が、仙人の棲む伝説の滄海の名を借りて作曲されました。
 
☆春鶯囀 笙 田島和枝

 しゅんのうでん・・鶯の鳴き声をもとにして、唐代に作曲されました。 壱越調の大曲で、『和風長寿楽』『天寿楽』などの別名もあります。
 
☆春をよび竜と鳳凰が舞いあそぶ  田島和枝、転生之笛 雲龍
 
 かぜをよび りゅうとほうおうが まいあそぶ